漫画「銀の匙」でもおなじみで世界で唯一のソリを引く競馬「帯広ばんえい競馬」を見にいってきました。ここでは初心者の方でもわかりやすい様に、ばんえい競馬についての紹介はもちろん、競馬場、レース、馬券の買い方等の楽しみ方を写真付き完全ガイドで紹介したいと思います。
それではいってみましょう!
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ばんえい競馬とは
ばんえい競馬とは馬が騎手が乗った重いソリをひき、速さや力を競う競馬です。世界で唯一の「ひき馬」競馬として北海道遺産に選定されています。
騎手と重量物を乗せた約500Kg超の鉄製のソリをひきながら、大小2つの障害(土の坂)がある直線200mのコースで競われます。大体の馬は大きい方の障害物の前で一旦止まり、息を整えて騎手と馬の意識を合わせ、かつ他の馬の出方を見て、一気に障害物を超えていきます。その駆け引きが一番の見所です。
馬にとっても、大きい方の障害物は一番の正念場の様で、障害の坂の途中で力尽きて止まってしまったり膝をついてしまう馬もいるそうです。また、大きい方の障害を超える事ができても、ゴールインまでの最後の直線で力尽き、足が止まってしまう馬もいたりで、最後まで本当にハラハラドキドキさせられる、見所いっぱいの競馬でもあります。通常の競馬とは違い、人間の小走り程度の速さでレースが進む為、ファンも馬と並走しながら競馬を楽しむ事ができます。
ばんえい競馬の歴史
そもそも何故、ばんえい競馬はソリを引っ張るのか?と言うと、開拓時代の名残で、自分の所の農耕馬が一番強いんじゃないか?と農家が馬の力比べをしたのが始まりなんだそうです。昔は、旭川・岩見沢・北見でもばんえい競馬が行われていましたが、集客面・資金面の点から、現在は帯広一箇所のみで行われています。ちなみに、ばんえい競馬は、土曜〜月曜の間しか開催されないので、注意して下さいね。詳しい開催日程・時間については、こちらの公式HP「帯広競馬場 レースのご案内 開催日程/時刻」を参考にして下さい。(http://banei-keiba.or.jp/race_schedule.php)
ばんえい馬とは
ばんえい馬は、1トンを超える筋肉隆々の馬で通常の競馬でみるサラブレット系種の約2倍の重さがあります。元は農耕馬だけあって、どちらかと言うとずんぐりむっくりしていますね。一般的な競馬でみるサラブレット系種や北海道和種のどさんこ系種とは違い、とても大きいです。近くでみると馬とは思えないくらい大きくて圧迫感に圧倒されました。馬の事をもっと知りたい場合は、バックヤードツアーや朝調教ツアーに参加してみると良いかもしれません。普段は入る事のできないレースの裏側や馬のいつもとは違った表情を見る事ができます。詳しくは、公式HP「帯広競馬場 バックヤードツアー」(http://banei-keiba.or.jp/tour_backyard.php)、「帯広競馬場 朝調教ツアー」(http://banei-keiba.or.jp/tour_morning.php)で確認することができます。
アクセス
「帯広競馬場」は白樺通り沿いにあります。「六花亭ガーデン喫茶室(西帯店)」や「インデアン(カレー) 西21条店」の近くですね。広い敷地で、駐車場も第一駐車場、第二駐車場合わせて750台分の確保があります。
駐車場
こちらが第一駐車場です。帯広競馬場に隣り合った敷地にあります。こちらが満車の場合は、向かい側にある第二駐車場へ誘導されます。
こちらが第二駐車場です。帯広競馬場とは、道路を挟む為、信号を渡って競馬場へ行く必要がありますが徒歩1分程度です。
バス
帯広駅経由のバスは【1】【1-1】【10】【17】【31】の5路線があります。(【1-1】に関しては、2017年9月現在、十勝バス公式HPで【2】と置き換えられている様です。)競馬が開催される土〜月曜日の内、特に土日に関しては、便数が少なくなっています。1時間に平均2本、多い時で3本くらいと考え、事前にチェックして帰宅時間を考えるのが無難と言えそうです。詳しいバスの路線図・時刻表に関しては、こちらの公式HP「十勝バス 路線図」を参考にして下さい。なお、十勝バスとは別に、ナイター開催期間中は帯広競馬場が、帯広駅行き無料シャトルバスを20:30発と21:00発の2回運行しています。
帯広競馬場の様子
帯広競馬場は、競馬場だけでなく様々な付属施設があり、大勢の人で賑わっています。駐車場から帯広競馬場の敷地内に入ると、まずこちらの写真の「とかちむら」が最初に見えます。
漫画「銀の匙」も、帯広競馬場の知名度アップに一役買ったという事で、敷地入り口付近にパネルがディスプレイされていました。
帯広競馬場の敷地内は、メインの競馬実施施設だけではありません。ポニー等の馬とふれあい、人参をあげたり乗馬体験ができる「ふれあい動物園」、十勝のお土産や豊富な食材が手に入る「とかちむら産直市場」、十勝の食材を使った料理を楽しめる「とかちむらキッチン」、高品質なスイーツを楽しめる「とかちむらスイーツ&セレクト」の他、「馬の資料館」、子供向けイベント実施スペース等、馬や十勝に関わる事を一度に楽しめる一大エンターテイメント施設になっています。
競馬場に行ってみるまで「競馬さえ楽しめればいいか」と思っていましたが、その期待を良い方に大きく裏切り、大人も子供も非常に楽しめました。競馬がなくても楽しめる施設でしたよ。
「とかちむら」を抜けると、スタンド入り口が見えてきます。
こちらで入場券(100円)を購入します。私が訪れた日は、無料デーでした。なお、私が訪れた2017年8月時点では、ここで、無料でベビーカーを貸し出してくれる様でした。
スタンド
こちらがスタンドの様子です。下半分は特別椅子などはなく、コンクリート打ちっ放しの階段に直に座る形でしたが、よく清掃されているのか綺麗でした。ただ、雨が降る恐れがある時は、屋根が覆っていて椅子があるスタンド上半分の所に席を取った方が良いと思います。
こちらがスタンドの館内図です。3階立ての建物です。馬券は1Fでも2Fでもどちらでも購入できる様になっています。
館内の様子
館内は非常に賑わっていますね。やはり男性が多く、年代層は高めでした。
こちらは、ファミリールームという授乳室やキッズルームを併設している部屋です。完全禁煙で、絵本やおもちゃ、テレビがあります。靴を脱いで遊べますし、分厚いウレタンマットが敷かれていたので、怪我も防げそうでした。
他には、プレミアムラウンジというゆったりとくつろぎつつ、テラスからナイター観戦も可能なワンランク上の空間もあります。
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ばんえい競馬のレース
レースは35〜40分間隔で行われ、一日に11レース行われます。開門時刻が13:00〜13:30の間で、レースはそれから行われるので、お昼以降にのんびり出かけても十分間に合いますね。最大10頭が出走しますが、その時のレースによって何頭出るかは変わります。こちらの写真の時は7頭出走でした。
パドック
こちらがパドックと呼ばれる、馬が歩きながらレースまで待機する場所です。大体発走25分前くらいにパドックに入場してきます。観客はパドックのすぐ前まで行く事ができる為、その場で馬を観察して、馬の調子や騎手との相性を探れます。馬の調子に関しては、周りの人の様子を見ていると、馬が落ち着いているかどうか、元気よく前を向いて歩いているかどうか、機嫌が悪くないかを見ていましたよ。ちなみに、このパドック前で大声を出したりフラッシュをたくと、馬がびっくりしてレースに集中できなくなる場合があるそうなので、気をつけましょう。
スタンド1Fの入り口付近で出走表を貰えます。これで、レースに出る馬をチェックできます。
ゴール
ゴールインは、一般的な競馬の様に馬の鼻先が超えたらゴールなのではなく、ひいているソリの最後端が入り切ったらゴールです。これも元は、ばんえい馬が貨物を引っ張っていた農耕馬だった事から、荷物であるソリを運び切るところまでできてゴール、という考え方から来ているそうです。ゴールゲートが馬の蹄鉄の形をしていてユニークですね。
レースに名前がつけられる
ちなみに、協賛金1口10000円出すとレースに名前を付ける事ができます。協賛金は馬・調教師・馬主・騎手・厩務員・ばんえい競馬振興費に使われます。こちらの写真は、私が馬券を購入した時のレース名です。とても微笑ましいレース名ですね。
馬券購入方法
ここから、マークカードの記入方法、馬券の購入方法を説明します。帯広競馬場現地では、「ビギナーコーナー」という、競馬初心者向けのコンシェルジュの様なスタッフがいる場所があるので、そこに行けば、スタッフが簡単かつ丁寧に馬券の購入方法をレクチャーしてくれます。「ビギナーコーナー」は初心者マークが目印です。
マークカード
ばんえい競馬では、最低1レース100円から参加できます。こちらが馬券購入の為に使用するマークカード(マークシートではなく、マークカードというらしいです)です。記入する為の鉛筆、ボールペンも付近にあるので持ってきましょう。ちなみに、マークカードの色には4種類あります。青(基本カード)、赤(ライトカード)、緑(ながし)、紫(フォーメーション)がありますが、初心者で単勝や複勝を狙うなら、青か赤のマークカードを貰うのがおすすめです。
馬券の買い方
馬券の買い方は8種類あります。それぞれ、「単勝」「複勝」「枠複」「馬複」「馬単」「ワイド」「三連複」「三連単」の8種類です。ここでは、初心者におすすめの馬券の購入方法を2通り紹介しますね。
「単勝」の購入方法
まず1通り目は「単勝」の購入方法です。「単勝」は、1着になる馬を当てる馬券です。よくわからない方はここからスタートすると入りやすいですよ。
「記入例:第2レース 【2番の馬が1着になると予想】した「単勝」の馬券を100円分購入する場合」
①場名の「帯広」をマーク
②レース番号をマーク(その日の何レース目なのかは、出走表及び、場内アナウンスでわかります。)
③式別の「単勝」をマーク
④馬番号を「1着・1頭目」の欄の2にマーク(2着・2頭目、3着・3頭目の欄は使いません)
⑤購入金額の数字と単位をマーク
もし、間違えたらマークカードの右端にある「取消」をマークしましょう。
「複勝」の購入方法
次の2通り目は「複勝」の購入方法です。「複勝」は、3着までに入る馬を当てる馬券です。尚、出走馬が7頭までの場合は、2着までに入る馬を当てます。
「記入例:第2レース 【2番の馬が1着、3番の馬が2着、4番の馬が3着になる予想】で「複勝」の馬券を300円分購入する場合」
①場名の「帯広」をマーク
②レース番号をマーク(その日の何レース目なのかは、出走表及び、場内アナウンスでわかります。)
③式別の「複勝」をマーク
④馬番号を「1着・1頭目」の欄の2にマーク、「2着・2頭目」の欄の3にマーク、3着・3頭目の欄の4にマーク)
⑤購入金額の数字と単位をマーク
もし、間違えたらマークカードの右端にある「取消」をマークしましょう。
この他にも、人気の馬券をこちらのモニターでチェックする事もできます。他の「枠複」「馬複」「馬単」「ワイド」「三連複」「三連単」の説明や記入方法について、詳しくは公式HP「帯広競馬場 ばんえい十勝入門 馬券の種類について」を参考にして下さい。(http://banei-keiba.or.jp/beginner_howto.php)
馬券購入の具体的手順
さて、マークカードを記入したら、馬券を購入します。1Fと2Fに馬券発売機がありますのでそちらで購入します。馬券発売の締め切りは、レースの2分前までです。ちなみに、途中馬券を無くしたら再発行はできない為、注意して下さいね。
①お金を入れます。
②マークカードを入れます。
③「確認」等の画面操作をします(簡単でした)
④馬券が出てくるので受け取ります。
レース実況
さぁ、馬券が購入できた所で、レース観戦です。スターティングゲートから7頭が一気に出走!
高さ1mの第1障害。最初のヤマ場です。この後、第2障害までの直線で、騎手が馬を停止させ、第2障害を登り切るスタミナを温存させる為に、20〜30秒程休憩させる事があります。ただ、スタミナを温存させたからと言って、必ずしも一番手で第2障害を登りきれるわけでもなく、この辺りの騎手の駆け引きが面白い見所の1つです。
スタミナ温存の後、どの馬が一番手で第2障害を登り切るのか?ハラハラドキドキする瞬間です。第2障害は高さが1,6mもある為、馬のスタミナが坂の途中で切れて、それ以上前に進めなくなったりします。騎手もここぞと言わんばかりに、どんどん馬に鞭を入れます。思わず「頑張れー!!!」と声をかけてしまう、ばんえい競馬最大のヤマ場です。
ゴールまでは一直線ですが、実はゴール直前の50mは、高さ0,5mの砂障害があります。実際ゴール直前で足が止まってしまう馬もいる程、最後の馬の気力をも奪ってしまうポイントなのですが、その分興奮できる接戦を見る事ができます。最後まで、どの馬が1着に入るかわからない、というのがばんえい競馬の面白い所ですねー。
蹄鉄の形をしたゴールゲートに、曳いているソリの最後端が入りきったらゴールです。接戦の場合はビデオ判定が行われます。
ビデオ判定の結果、1着〜5着までが決まります。さて、馬券の行方はどうなったでしょうか?
残念!負けてしまいました・・・。
もし当たれば、馬券発売機の横にある、払い戻し窓口の自動払戻機に当たり馬券を入れると、自動的に払戻金が出てきます。
帯広競馬場の付属施設の様子
豚丼
帯広競馬場では、グルメに事欠きません。十勝の食材を使った料理を楽しめる「とかちむらキッチン」や、様々な出店、スタンド内にも食堂がある為好きなものを選んでお昼御飯や晩御飯にできます。まず、私は帯広名物の豚丼を食べたい!という事で、「とかちむらキッチン」の中にある、「味処たむら」で豚丼をテイクアウトしました。店内でももちろん食べられるのですが、割とテイクアウトしてスタンド席で食べている人が多かったですよ。ちなみに、昼の14時過ぎにテイクアウトをオーダーした時点で40分待ちでした。
こちらがテイクアウトした豚丼です。肉厚でジューシーで程よく柔らかい肉に、甘辛いタレが絡み、ホカホカのふっくら御飯と一緒に頂ける豚丼は、本当に美味しかったです!馬を見ながら外で食べられるのも、より食欲をかきたてますね。
肉
北海道産の食材を使ったありとあらゆる出店がありましたが、次に目に止まったのがこちらのカルビ串です。遠くからでも美味しそうな肉の匂いが漂っていました。
はー美味しそう!またジュウジュウ滴り落ちる肉汁が何とも言えなかったです。出店の肉にしては、分厚いですね!
フルーツなどその他
十勝の野菜を使ったお好み焼きに、帯広メロン。
ポテトやはんぺんドック、たこ焼きなどを扱った店もありました。
お土産
こちらは十勝のお土産や豊富な食材が手に入る「とかちむら産直市場」です。取れ立ての野菜が揃い、十勝選りすぐりの加工品が揃っているとあって、観光客だけでなく、地元客も大勢買い求めに来るそうです。
じゃがいもだけでも、こんなに種類がたくさん!そしてもちろん、安かったです!
お土産も十勝の食品メーカー、お菓子メーカーを中心に揃えられています。十勝帯広ならではの品揃えでした。
馬の資料館
こちらは、駐車場から入ってすぐの所にある「馬の資料館」です。北海道・十勝の開拓の歴史、ばんえい馬が農耕馬として使役されていた当時の写真等を見る事ができます。ちなみに、無料です。
この様なパネル形式で、ばんえい馬の成り立ちや歴史を紐解く事ができます。
ばんえい馬が、農耕馬として使役されていた頃を再現したものです。北海道の広大な土地を農耕しようと思ったら、ばんえい馬があれだけ筋肉隆々なのも頷けますね。
子供向けイベント
帯広競馬場は、小さな子供でも楽しめる様、様々なスペースを設けています。今回写真には撮っていませんが、ポニー等の馬とふれあい、人参をあげたり乗馬体験ができる「ふれあい動物園」も子供達に大人気の様です。ちょうど私が訪れた時には、子ども縁日コーナーが設けられていました。
こういったゲームができる出店もありました。ここまで来ると、もう夏祭りですね。
子供達が大好きなトランポリンですね。犬の形をしていて可愛いです。
大道芸人さんがパフォーマンスをしていました。
神社
こちらは十勝輓馬(ひきうま)神社といい、ばんえい馬の蹄鉄が祀られている神社です。競馬場ならではですね。漫画「銀の匙」にも似た様な、蹄鉄を祀った神社が出てきましたね。馬の蹄鉄の形をした絵馬が飾られていました。こちらの十勝輓馬(ひきうま)神社ならではの絵馬ですね。
基本情報
施設名:帯広競馬場
住所:〒080-0023 帯広市西13条南9丁目
TEL:0155-34-0825
営業時間:【帯広競馬場】その日の競馬開催日の開門時刻、閉門時刻に順ずる
【ふれあい広場】(土~月曜日)10:00~17:00、(水~金曜日) 11:00~15:00(※毎週火曜日は休業)
【バックヤードツアー】4/21〜11/20のナイター開催時のみ14:10から開催(受付は開門〜14時まで)
【朝調教ツアー】重賞競走開催日の6:00〜7:00(重賞競走開催日は年に14回程です。詳しくは公式HPへ)
入 場 料:【帯広競馬場】(土~月曜日)高校生以上は100円(無料の日もあります)
【ふれあい広場】競馬開催日のみ、競馬場入場料の100円がかかります。
【バックヤードツアー】中学生以上は500円(お土産つき)
【朝調教ツアー】大人2000円(お土産、プレミアムラウンジ利用券付き)、小・中学生以上は500円
その他:雨天決行、バスでアクセス可、ペットの入場不可
HP:http://banei-keiba.or.jp/index.php
いかがでしたか?
この記事では、北海道観光で一度は行ってみたい世界唯一のソリを引っ張る有名な帯広ばんえい競馬完全ガイドを紹介しました。訪れるまでは、競馬だけを楽しむ施設だと思っていましたが、その期待を良い方に大きく裏切り、大人も子供も非常に楽しめました。帯広を訪れた際は、絶対に訪れたい場所の1つですね。
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