赤ちゃん用の「ベビーシューズ」。ネット上で色々と記事がありますが、プロ目線で見ると「子供の足に良くない靴をおすすめしているなぁ」と思っているクツプロ(@kutsupro)です。
ネット上の他の記事はほとんどは”靴を作ったことがない人”がオススメしてるので、本当に足に良い内容になってないのが残念。
この記事は子供の足に良いベビーシューズを「本気で」選びたい人のための記事です。
・本当に足に良いベビーシューズを知りたい方
・1歳~2歳のベビーシューズを探している方
・足に良い靴から、買ってはいけないベビーシューズまでのランキングを知りたい方
はぜひ参考にしてください。
本記事では、元靴メーカー勤務でオリンピックモデルをデザインし、複数特許も持っている筆者の
・人気のベビーシューズの”本当の”おすすめ8選まとめ
・子供の足に良い選び方
を紹介します。なお、ベビーシューズの明確な定義はないので、このブログ内では
ベビーシューズ=赤ちゃんが2足目以降に履く靴
と定義します。赤ちゃんが初めてはく「ファーストシューズ」の情報が知りたい方はこちらも参考にしてくださいね。
- 子供の足に良いベビーシューズの選び方
- 自宅で簡単にベビーシューズのサイズ確認する方法
- 【靴プロが選ぶ】子供の足に良いおすすめ人気ベビーシューズ8選
- おすすめベビーシューズ1位:アシックス「GD.RUNNER BABY MS-MID 」
- おすすめベビーシューズ2位:アシックス「アイダホBABY 」
- おすすめベビーシューズ3位:ニューバランス「IO313」
- おすすめベビーシューズ4位:ミキハウス×ミズノコラボベビーシューズ
- おすすめベビーシューズ5位:イフミー「ワンベルトスニーカー」
- おすすめベビーシューズ6位:ナイキ「エアマックスSC TDV」
- おすすめベビーシューズ7位:コンバース「ベビースニーカー ミニ インチスター」
- おすすめベビーシューズ8位:アディダス「SST 360」
- 靴のプロが選ぶ子供の足に良いベビーシューズおすすめ人気8選まとめ
子供の足に良いベビーシューズの選び方
足首を支えてくれるミッドカットのシューズがおすすめ
ベビーシューズをはく年齢の子供の足首は、大人と比べてどうしても不安定です。足首の関節が柔らかい子供はミッドカットの靴を選びましょう。
ミッドカットとは、靴の背が高い靴のことで、くるぶしまで守ってくれる形をしています。子供の足首はとても柔らかいため、ミッドカットの靴はくるぶしまで支えてくれ、正しい歩き方を補助します。
関節が柔らかい子にはミッドカットがおすすめ
我が家の娘は、立つのが他の子より遅かったので病院で診てもらったところ
「他の子よりも関節が柔らかい」
ということがわかりました。その際は、お医者さんからアシックスのスクスクのミッドカットを勧められました。靴で足首を補助した方が良いとのことです。同様のお子さんの方は、ミッドカットがおすすめです。
子供の平均足サイズと、購入すべき靴のサイズ
平均的な子供の足サイズと購入すべき靴サイズの表はこちらになります。基本的に靴は、実際の足の長さよりも0.5cm~1.0cm大きめの靴を選びましょう。
ベビーシューズ年齢の子供の足の成長速度の目安
子供の平均的な足の成長の目安は、生まれてから2歳までが3ヶ月で0.5cm、つまり半年で1cmです。その後は、成長速度が遅くなり半年で0.5cmになります。
一般的には、1歳半くらいでファーストシューズを購入すると考えると、2足目が1歳9ヶ月、3足目が2歳でそれ以降は、半年に1回のペースで購入するのが良いでしょう。
もちろん、子供それぞれで成長は全然違いますが、ほとんどの子供は上記の成長速度になります。
メーカーによっては、1cm刻みのベビーシューズもあるので注意
気をつけたいのが、靴メーカーごとのサイズ展開です。特に、外資系(ナイキやアディダス)などは、モデルによっては、ベビーシューズは1cm刻みのサイズ展開(13cmの次が14cmくらい)しかないところもあります。
一方で、日本ブランド(アシックスなど)は、0.5cm刻みが用意されているのが多いです。この記事の足に良いという基準には、靴の作りに加えてサイズ展開も考慮に入れています。
自宅で簡単にベビーシューズのサイズ確認する方法
確認方法1「指で確認方法」
自宅で簡単に子供の靴サイズを確認する方法の1つ目は、指でサイズ感を測る方法を紹介します。どんな靴でも試すことが出来る方法です。
・つま先を、人先指を横にして押す
指の横幅の半分くらい5mm以上の余裕を目指しましょう!大人の指の横幅の半分くらいが5mm~1cmです。指1本入るか入らないか位がOKの基準ですよ!
確認方法2「インソール確認方法」
2つ目は、もう少し簡単なインソールの上に子供を立たせてサイズ感を測る方法を紹介します。もし、インソールを取り外せるタイプの靴だったら最もサイズの確認が確実な方法です。「靴下」を履かせてから乗せるのがポイントです。
・STEP1 靴からインソールを取り出す。
・STEP2 靴下を履いた状態でインソールの上に立ってもらう
・STEP3 かかとをきっちり合わせる
かかとを合わせた状態で、つま先部分に少し余裕がある状態がちょうど良いサイズです。だいたい5mm~1cmくらい余裕があると良いですね。5mm~1mmの余裕の測り方は大人の指の横幅の半分くらいが5mm~1cmです。
より詳細を知りたい方はこちらの記事も参考してください。
【簡単プロの技】自宅で子供靴の正しいサイズを確認する方法。足に良い靴の選び方【保存版】
【靴プロが選ぶ】子供の足に良いおすすめ人気ベビーシューズ8選
元靴のプロが選ぶ、子供の足に良いベビーシューズおすすめ人気10選を紹介します。
おそらく、他の記事や雑誌の人気ランキングとは違った内容でびっくりする方も多いと思いますが、靴メーカーを辞めたからこそ話せる本音の内容になっています。
おすすめベビーシューズ1位:アシックス「GD.RUNNER BABY MS-MID 」
迷ったらこれ買っておけば間違いない大本命!子供の足の成長に敏感な親の中では大人気!
GD.RUNNER BABY MS-MID は、
・13.0cm~16.0cmのサイズ展開
で対象年齢1~約3歳までのシューズです。
GD.RUNNER BABY MS-MIDのアッパー(靴の上部分)は子供の足に良いミッドカット設計
GD.RUNNER BABY MS-MIDは、ミッドカットです。くるぶしまで靴が守ってくれることにより、まだ足首が安定しない子供でもしっかりと歩行できるように補助してくれます。
メッシュのアッパーは通気性があり、つま先パーツは、やぶれやすさ防止。カカトパーツは足のホールド感を向上とよく考えられた設計です。
ベルト2つを外すと、足を入れるスペースがとても広いので、ミッドカットなのにとても履かせやすい設計にもなっています。
GD.RUNNER BABY MS-MID 2のソール(靴の下部分)は足に良いベビーシューズ機能が満載!
ソールの特徴は、前足部分の屈曲溝です。足が曲がりやすいように溝が入っていて、歩いたり走ったりする時の曲げる動作を助けてくれます。
また全面的にラバー(ゴム素材)を使っている(写真だとグレー色の部分)ので、滑りずらくグリップききます。
足に沿う作りで、しっかりと曲げやすい設計です。
・GD.RUNNER BABY MS-MIDの設計は、足の成長をケアしながら、ベビーシューズに必要な機能が満載の靴の設計になっていますね。ベビーシューズの大本命です。
ネット購入だと定価の10%オフくらいで売っているのでお得ですよ。
GD.RUNNER BABY MS-MIDの商品レビュー記事はこちら
おすすめベビーシューズ2位:アシックス「アイダホBABY 」
これは、ローカットなので2位。でも、アシックスのスクスクの中でのコスパは1番です!これも子供の足の成長に敏感な親の中では大人気!
・13.0cm~15.5cm
のサイズ展開で対象年齢1~約3歳までのシューズです。アシックスのスクスクシリーズという子供靴に特化したシリーズで、基本的に同じデザインで新しいカラーを後継モデルとして出している靴になります。ですので、シーズンごとに様々なカラーを選ぶことができます。
アシックス “アイダホBABY” のアッパー(靴の上部分)は子供の動きを考えた設計
アッパー(靴の上部分)は、全面的にメッシュ素材で汗をかきやすい子供靴にピッタリの設計です。
足を包み込むカカトと壊れやすいつま先には、起毛調の人工皮革を使用しており、耐久性と足のサポートがしっかりしています。
アシックス “アイダホBABY” のはき口は親が靴を履かせやすい作り
ベルトを開けると大きく開くので、履かせるのが楽な作りになっています。
アシックス “アイダホBABY” のソール(靴底)は全面ラバーですべりづらいのが良い!
横から見ると、つま先を少し高くして前につまずきづらくする工夫がされており、裏側から見ると全面ラバー(ゴム製)なので、すべりずらい設計なのも良いですね。フラットなソールなので、安定した歩行が期待できます。
アイダホ BABYは、アッパーもソールも子供の足に良い、成長を考えられた設計になっています。唯一の課題があるとすれば、ローカットしかないことです。ミッドカットが欲しい方は「GD RUNNER BABY MS-MID」がおすすめです。
1位の”GD.RUNNER BABY MS-MID”と2位の”アイダホBABY”の違い
・「GD.RUNNER BABY MS-MID」は、ミッドカットで1〜2歳児にはオーバースペックというくらいのふんだんな機能が盛り込まれている
・「アイダホBABY」は、子供に大切な設計で、ちょうど良い機能性を持っていて、価格も安い。
という違いがあります。足に良いけど値段を抑えたいという方には”アイダホBABY”は間違いなくおすすめです。ただ、足首周りに不安があるお子さんはミッドカットの「GD.RUNNER BABY MS-MID」を選びましょう。
おすすめベビーシューズ3位:ニューバランス「IO313」
大人気のニューバランス!可愛いデザインとたくさんのカラーが魅力
ニューバランス「IO 313 シリーズ」は、
・12.0cm~16.5cm
のサイズ展開の定番商品で、様々なカラー展開があります。
ニューバランス「IO313」のアッパー設計
アッパー(靴の上の部分)は、大人用スニーカーをベルトに変更したミニチュア版というデザインになっています。小さい分カワイイですね。
ベルトは大きい1本ベルトですが、真ん中に穴が空いているので足の甲に沿うようにフィットします。大きいベルトで親が履かせるのにも楽です。
ニューバランス「IO313」のソール設計
ソール(足底)は大人の定番スニーカーを小さくした構造で、子供に特化した設計というわけではないですが、つま先が巻き上がっているので、つまづきづらい仕様になっています。
IO313は、「ファーストシューズの次にはく靴」の立ち位置で売られている商品です。ニューバランスの靴は、大人も子供も基本に忠実に作られており、幅広な作りが海外ブランドでは唯一日本人の足にあいやすいので、ナイキ、アディダスなどと比べると海外ブランドの中ではダントツにおすすめのベビーシューズです。
ただ、ローカットしかないので、その点だけ気をつけましょうね。ちなみに、購入する際はネットだと定価の10%オフくらいで売っているのでお得です。
おすすめベビーシューズ4位:ミキハウス×ミズノコラボベビーシューズ
ミキハウスの靴を買いたいなら、一押しの商品
ミキハウス×ミズノ「コラボシューズ」
はその名の通りミキハウスとスポーツメーカーのミズノがコラボしたベビーシューズです。ここだけの話、ミキハウスだけで作っている靴は、あまりオススメできませんが、こちらのミズノとコラボしたシューズは、スポーツメーカーが作っていることもあり信頼感がある作りとなっています。
・13cm~15.5cm
のサイズ展開で様々なカラー展開があります。
アッパー(靴の上部分)は基本に忠実な設計
アッパーは、定番のつま先と踵を人工皮革で多い、メッシュを使うことで通気性を担保したタイプ。ソール構造は、アシックのアイダホミニと同様の作りとなっていて、基本に忠実な靴の構造です。
はき口まわりを少しミッドカット風にすることで、足首の柔らかい子供に適した設計になっており、他のローカットシューズと比べて、順位を高くした理由の一つです。
ソール(靴の底)は全面ラバーですべりづらい
裏側から見ると全面ラバー(ゴム製)なので、すべりずらい設計なのも良いですね。フラットなソールなので、安定した歩行が期待できます。
ミキハウスなので値段は高いのが難点ではありますが、ミキハウスの靴を買いたいなら一押しの商品です。サイズ切れが多いので、良いサイズを見つけたらすぐに買った方が良いと思います。
ミキハウス×ミズノコラボベビーシューズのレビュー記事はこちら
おすすめベビーシューズ5位:イフミー「ワンベルトスニーカー」
幅広の靴形状が特徴ですね
イフミー「ワンベルトスニーカー」は、
・12.0cm~15.0cm
のサイズ展開の定番商品で、様々なコンビカラー展開があります。
イフミー「ワンベルトスニーカー」のアッパー設計
アッパーの設計は、メッシュベースでつま先と踵が人工皮革で保護されています。
イフミーのシューズで特徴的なのが、かかとのテープです。靴の外側よりに長めに付けられているので、テープに指が通しやすい設計です。
ベルトは、大きめの一本ベルトです。真ん中に穴が開いているので、足の形状に沿うようになっています。
イフミー「ワンベルトスニーカー」のソール設計
ソールは、幅広で設置面が広い形状です。ただ、少し端部が丸過ぎるかなという印象です。柔らかい印象にはなりますが、フラットな方が、安定するかなと思います。
イフミーは、価格が安いのがメリットです。素材や機能はスポーツブランドまで必要ない方にはちょうど良いベビーシューズになっています。
おすすめベビーシューズ6位:ナイキ「エアマックスSC TDV」
ナイキの中で選ぶならこれかな
ナイキ「エアマックスSC TDV」は
・8cm~16.0cm
のサイズ展開ですが、残念ながら0.5cmごとのサイズ(13cm,13.5cm,14.0cm…)ではなく、1cm刻み(13cm,14cm,15cm…)となっています。このサイズ刻みは、残念ポイントですね。
ナイキ「エアマックスSC TDV」のアッパー設計
“ナイキ エアマックスSC TDV”のアッパーは、メッシュベースでつま先からかかとまで人工皮革で補強されています。ゴム紐(紐に見える部分はゴム性)と1番上にベルトのあるデザインです。
ナイキの靴全般に言えることですが、この靴もノーズ(つま先から、初めの紐までの長さ)が長いデザインですね。ノーズが長いと、その部分のフィット感が減る傾向にあります。
ナイキ「エアマックスSC TDV」のソール設計
ソールは、ラバー素材ではなくEVA素材ですので、グリップ力はありませんので気をつけましょう。
また、エアーはおそらく入っているんだと思いますが、この設計だと特にエアーがあるからクッション性があるというような違いはないと思います。デザインのためのものですね。
正直、足に良い靴ではありませんでした。1cm刻みも残念ポイントです。とはいえ、フィット感があるならそこまで足に悪い靴でもないですね。
おすすめベビーシューズ7位:コンバース「ベビースニーカー ミニ インチスター」
どうしてもコンバースを履かせたい人向けですね。特別な理由がない限りはやめときましょう
コンバース「ベビースニーカー ミニ インチスター」
は、12.0cm~15.0cmのサイズ展開です。
アッパー(靴の上部分)は、2穴分のゴムヒモ(ゴムで出来た伸びるヒモ)で、穴部分にパーツがあります。子供用にはこのようなパーツはあまりおすすめできません。可愛さを重視した設計の靴です。
こういうところに可愛いカラーの入ったパーツや、大人の靴のミニチュア版っぽいデザインは、とても可愛いのはわかるんですけどねぇ。
おすすめベビーシューズ8位:アディダス「SST 360」
どうしてもアディダスを履かせたい人向けですね。
・11.0cm~16.5cm
のサイズ展開です。
デザインは、アディダス スーパースターを彷彿とさせるデザインのスリッポンタイプで、固定するベルトや紐がないため、子供の足に良いシューズではありません。
アッパー(靴の上部分)は、紐がなく伸びる素材で履かせるタイプですが、足が柔らかい子供の足を少し無理やり押し込む形で履かせるようにしないといけません。
ソールも大きな工夫はなく、フラットな設計です。
脱ぎ履きが難しそうなことから、イベントなど短い期間はかせるには良いシューズだと思いますが、他のシューズと比べるとオススメ度は低いです。
もちろん、この靴を履いたから足が悪くなることが決まっているわけではないですが、「足に良い靴かどうか?」という観点では選んでいけない子供靴です。
もちろん、メーカー側は「足に良い」といって売っているわけではありませんので、買う側の知識が求められるということですね。
靴のプロが選ぶ子供の足に良いベビーシューズおすすめ人気8選まとめ
本記事では、元靴メーカー勤務の筆者が”本音で語る”子供の足に良いベビーシューズおすすめ人気8選でした。
本音の内容のため、他の記事に書いてあり忖度ありのランキングとは違った内容でびっくりした方もいると思います。
また、プロそれぞれ考え方や思想が異なりますが、ベビーシューズとして考えた時にある程度きちんと靴作りに携わったことがある人なら似たような意見になるかと思います。ぜひ参考にしてください。
*この記事で使用した画像は、筆者オリジナル画像と「楽天アフィリエイトのリンク作成ページ内での使用可能な画像」を利用しています。
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